新潟県燕市吉田法花堂に工場を構える株式会社橋本金属。1974年にプレス加工業として創業し、ステンレスや銅、真鍮などの金属加工を手掛けてきた企業です。現在は金属プレス加工や絞り加工を中心に、部品・容器の受託製造からOEM・ODM、自社オリジナル製品まで幅広く展開しています。
同社のものづくりを特徴づけるのが、金属板から立体的な形状をつくる「絞り加工」です。一枚の板材から、継ぎ目のない底付き容器などを成形。ステンレス、銅、真鍮などに対応し、単発絞りやしごき加工、プレス加工を行っています。
小ロットから数万個規模まで対応
橋本金属の強みは、単に金属を加工するだけではなく、依頼内容に合わせてものづくりの規模や工程を組み立てられる点にあります。
公式サイトでは、OEM・ODM・SPによるオリジナル製品の製造を掲げ、設備部品、機械部品、電機部品、酒器、容器、店舗・業務用品などに対応しています。さらに絞り加工後の表面処理や機械加工など、二次加工を含めた完成品までの対応も行っています。
量産実績もあります。橋本金属が公式サイトで公開している事例では、オリジナルPB商品の受注実績は数十万個。リピート案件では3万個を製造し、加工時の不良率を0.003%以下とした実績が紹介されています。
一方で、試作品や小ロットにも対応しています。製造業向け企業データベース「エミダス」では「3000個以上対応可」とともに「試作対応可」と掲載されており、橋本金属自身も個人向けに極小ロットや一点物の注文製造を案内しています。
つまり、「まず一つ形にしたい」という相談から、その先の量産までを視野に入れられる会社といえます。

部品加工だけでは終わらない。「製品」にする力
もう一つ注目したいのが、自社で完成品をつくり、販売していることです。
2008年にホームページを開設して自社製品の製造販売を開始。現在は純銅製の酒グラスやマグカップ、しゃぶしゃぶ鍋などを「HASHIKIN ORIGINAL」として展開しています。
受託加工会社でありながら、自ら製品を企画・製造するメーカーでもある。この経験は、OEMやODMの相談においても一つの特徴になっています。
図面を受け取って加工するだけではなく、公式サイトでは「図面での打ち合わせ→サンプル作成→モニター検証→生産・販売」という流れを示しています。依頼者と一緒に、最終的な製品までつくり上げていく姿勢がうかがえます。

機械だけではできない仕事を、燕の手仕事で
橋本金属が大切にしているのが「手仕事」です。
同社は国内製造にこだわり、品質や安心、付加価値を重視したものづくりを掲げています。
その姿勢がよく表れているのが、古い金属製品の修理です。
機械加工だけでは対応できないものや、メーカーがすでに存在しない100年前の海外製品などについても相談を受け付けています。対象は銅、真鍮、銀器など。大量生産とは対極にある「思いの込もった一品」を職人の手で直す仕事にも取り組んでいます。
試作、小ロット、量産、OEM、そして一点物の修理まで。
一見すると異なる仕事ですが、その根底にあるのは、1974年の創業以来培ってきた金属加工の技術と、一つひとつの依頼に向き合うものづくりです。
5人の会社だからこそ、柔軟なものづくりを
橋本金属の従業員数は5人。
一般的には小規模な製造事業者に分類される規模ですが、その一方で、試作から数万個規模の量産、さらに二次加工を含む完成品まで幅広い仕事を手掛けています。
同社が公式サイトで掲げているのは、顧客との「誠実な信頼関係」を大切にする姿勢です。
燕三条という日本有数の金属加工産地で、設備による生産力だけに頼るのではなく、長年培った加工技術と人の手を組み合わせる。
「こんなものはつくれるだろうか」「少ない数量でも相談できるだろうか」「既存の加工先では難しかった」。
そんなものづくりの課題を、一度相談してみたくなる会社です。





