工場で部品の表面を磨くとき、仕上がりは人の手加減に左右されがちです。同じ工程でも担当者が変わればバラツキが出ますし、手作業が多いほど人手もかかります。こうした悩みを抱える製造現場は少なくありません。
新潟県長岡市の株式会社サンシンは、1957年の設立以来、研磨フィルムを使った仕上げ装置を専門につくってきました。

砥粒を塗ったフィルムで磨く

フィルム研磨は、砥粒を均一に塗った専用のフィルムを部品に当てて磨く加工です。最終仕上げの工程で使われることが多く、表面が滑らかになれば、シャフトや摺動部の動きも軽くなります。
サンシンの技術は、加工条件によって表面粗さRa0.01μm以下まで仕上げられるといいます。砥粒を固定する方式のため粉塵が出にくく、磨く人の手加減に頼る部分も減らせます。

同じ研磨でも、部品の形で装置は変わる

研磨といっても、部品の形によって必要な装置は大きく変わります。外径や内径、平面、球面の研磨に加え、ボールねじ溝やナット溝、クランクシャフト、カムシャフトなど、対応する形状は多岐にわたります。特に自動車部品のシャフトや摺動部では実績を積んできました。

ロボットや自動搬送と組み合わせるケースもあります。その場合は研磨機だけでなく、前後の工程まで含めて流れを見直すと、人の手を減らす効果が大きくなります。

自動車で培った技術を、電子・半導体へ
転機になっているのが、電子・半導体分野への展開です。自動車部品で磨いてきた精密研磨の技術を、電子部品や半導体関連の加工にも生かそうとしています。
たとえば、シリコンウェハやパワー半導体の加工を想定したウェハ研磨装置では、ウェハ外周部の仕上げを狙って開発を進めています。まだ量産の実績を積んでいる途中で、これから本格的に広げていく段階です。

既製品に合わなければ、設計から考える
既製品で対応しきれない条件には、オーダーメイドで応じています。砥粒の種類や粒度の選定から、消耗品の交換頻度を踏まえた運用コストの見積もりまで、相談の段階から一緒に検討します。
導入後も、保守や消耗品の供給、既存装置の改造に対応しています。装置を入れて終わりにせず、長く使い続けられるよう支えるのが同社の姿勢です。

図面があれば、現物がなくても相談できる
導入を検討する段階では、実際のワークを使ったサンプルテストを受けられます。表面粗さや加工精度、加工時間を測りながら、必要な装置の仕様を決めていきます。テストには原則として現物が3個ほど必要です。
ただ、現物がまだ手元にない段階でも大丈夫です。図面や簡単なスケッチがあれば、加工できるかどうかを先に相談できます。
これまでに300社以上へ装置を納めてきました。研磨の品質や手作業の工程に課題を感じている工場は、部品の図面を用意して一度問い合わせてみてはいかがでしょうか。